衣料品、雑貨などは一次包装をしないまま、裸の状態でテークアウト用パッケージに入れてしまいますが、食品類では個装という一次包装をせねばならないことがあります。惣菜類や水菓子等は容器を使用しますが、乾物、焼き菓子等はフィルムで包装されます。ここではショップパッケージをメインの課題としていますので、軟包装といわれるフィルム包装については簡単に触れることして、ショップで使用する包装紙、生菓子の紙器やその詰め合わせのためのパッケージについてお話させていただきます。
1.包装紙
ギフトでは欠かせないものになります。大きくは個人的なプレゼントなどのパーソナルギフト用とソーシャルギフト用の2種類に分けられます。パーソナルギフトはさらにクリスマスやバレンタインなどイベントに対応したもの、誕生や結婚のお祝いに対応したものと分けられます。ソーシャルギフトは一般的には歳暮や中元の贈答といった分類となります。
○包装紙の印刷
基本的にはオフセット印刷です。全版(四六全版とハトロン全版がある)で印刷して裁断する方法と、全版の半才サイズで印刷する方法があります。使用量が多い場合は全版で印刷する方法が経済的です。また、巻取原紙をオフセット輪転やグラビアで印刷して平版にカットする方法もあります。
○包装紙の素材
一般的には純白ロール紙を使用します。ギフト用にはコート紙(軽量コート、Uラップ)
を使用することがあります。和菓子店では艶のないイメージが好まれますので、上質紙や晒クラフト紙を使用することもあります。純白ロールは薄くても粘りがあるので最も使い勝手のある素材です。百貨店などでは40g/㎡~50g/㎡が主流です。純白ロールなど包装紙用に造られた原紙は四六判(788×1091)というサイズですが、通常茶紙と呼ばれている未晒クラフト紙はハトロン判(900×1200)になります。